「日本勢は、なぜ勝てなかったのか」とか俺に聞かないで~
2010年9月7日 雑文 コメント (33)昨夜からDN各所で侃々諤々されてるけど、そんな話に真剣に結論を出すのは頭のいい人やギャザが上手い人たちに任せておくして、お気楽な自分はテキトーに心に映りゆく由無しことを書く付ければ、怪しうこそ物狂おしけれ。というわけで、以下読むだけアド損。
ところで、プロっていうのは凄いよねぇ。一般人が趣味でやるようなことのプロは特に。
俺なんか金払ってでもやりたいと思ってやってることなのに、逆にそれで金もらおうなんてそんな発想毛頭無いもん。
MTGをやって物質的に得することと言えば、せいぜい地元の大会で入賞してパックもらってウマーっていうくらい?でも別にそれで元が取れるわけじゃないし、ただ単に自分が好きなデッキで勝てれば嬉しいっていう方が圧倒的にでかい。精神面の効用だね。
だから自分にとってのMTGは生産ではなく消費、手段ではなく目的、まあ自分に限らず大部分のプレイヤーにとってはそうだろう。
翻ってプロの人たちは、この関係が逆転するのだろうか。MTGを目的ではなく金銭(と限定すると語弊がありそうだから、職業プレイヤーとしての地位や名誉とか)を得るための手段と捉えているのだろうか。
そもそも野球とかサッカーと違って、最初からプロプレイヤーになることを目指してMTGを始めたなんて人は皆無なんじゃなかろうか。みんな最初は面白そうだからとスターターなり構築済なりを手に取って、そのうち強いカードが欲しくなってシングルを買い始めて、近場の大会に出るようになって、っていう流れは万人共通じゃないのだろうか(MOから入った人も本質的には変わりないと思う)。
で、私事ながらその後自分は去年Finalsというものの存在を知り、近場の予選を何箇所か回って出場権を取って本戦に行った。
6月のGP仙台も、3BYEが欲しくて2カ月くらいトライアルに出まくったけど結局取れなくて、それでも0BYEで参戦した。
Finalsは話にならないくらいボロボロだったけど、GP初日は最終戦まで2敗ラインでワンチャン抜けの目があってヒャッハーしてた。
FinalsもGPも全国規模の大会で普段の地元草の根とは全然違う、独特な真剣勝負の場っていう雰囲気があった。そんな中で勝ったときはめちゃめちゃ嬉しかったし、負けたときはそれと同じだけ悔しかった。そしてそんな真剣勝負の場で自分が戦っていること自体に、言い様の無い充実感を覚えていた。ボロ負けしたFinalsも惜敗だったGPも、また来たいなと心から思った。
しかし、その先に「自分もプロプレイヤーになる」というヴィジョンは全く持って見いだせなかった。あれだけプロプレイヤーの間近にいて同じ空気を体感したにも関わらず、なお彼らは自分とは別の世界の住人に思えてならなかった。
何故だろう、きっとあの人たちも自分と同じような道をたどり、さらにその先へとステップアップしていったはずだろうに。
思うに、アマチュアとプロは一見地続きのようでどこかに絶対的な壁が存在するのではなかろうか。例えるなら、地上から見た空と宇宙は繋がっているように見えて成層圏に隔てられている。いくら飛行機の性能を高めたところでそこを超えることはできず、宇宙に飛び出すにはロケットという技術的な転換が必要となる。
元の話に当てはめるなら、いくらギャザが好きでギャザが上手くなってもそれだけではプロにはなれず、どこかの時点で先ほど書いたように手段と目的を「逆転」させることを迫られるのではないか。
自分はFinalsやGP本戦に参加したりその出場権やBYEを取るために各所を駆けずり回ったことで、その逆転を求められるのがどの時点なのか何となく理解できた気がする。だからこそ、プロというのは異世界の住人だということを実感もした。
まぁ金やら地位やらが欲しいというだけならもっと簡単にそれを得られる職業なんていくらでもあるわけで、わざわざカードゲームのプロになるなんていう回りくどいことをする必要は無い。
さっきも書いた通りプロだって最初は単なる趣味で始めた人がほとんどだろうし、プロになってからもMTGをやること自体を楽しみに感じていて当然だろう。けどそれとは別にプロの建前としては、勝ってプロポイントを得なければそもそもプロであり続けることはできないし、例の記事に出てきたような有名プレイヤーなら定期的に結果を出すことを半ば義務付けられているだろう。そこに「日本勢として」なんていうナショナリズム的な期待が加わって尋常ならざる重圧を感じていたに違いない。少なくとも、自分がその立場なら間違いなく感じる。
そういう状況で「日本勢として」結果が出せなくて、そこから生じた失望、憤慨、反省、焦燥等々が形を成したのがあの記事なんじゃなかろうか。「デッキビルダーが・・」とか「リーダーが・・」とか「コミュニティが・・」なんていうトピックに食いついてる人も結構多かったけど、自分から見れば十把一絡げに「プロの悩み」という風にしか見えなくて個々の問題を云々する気は起きない。
そういうプロの姿を見て「大変なんだなぁ」と同情することはあっても、「自分もプロになりたい」とは決して思えない。
アマチュアプレイヤーでも「上を向いている」プレイヤーにとって今回の日本勢不振は忌々しき問題だろう。一方自分のように「横を向いている」、つまりMTGを純粋な娯楽であったり仲間同士が集う口実として捉えているプレイヤーにとって、そんな問題は所詮雲の上の出来事でしかない。
自分個人としては、プロなんてものにはなれないしなりたいとも考えていない。今の生活ではMTGに費やすことができる資産も時間も限られている(時間の方がでかいな)。プレイングは下手糞で多少は上手くなりたいとも思うけど、そのために練習だとか調整をする時間が取れずにいっつも大会ぶっつけ。GP仙台ですらぶっつけw
それに何より、メタを読んで有利なデッキをチョイスする、ということが自分には絶対にできない。ラフィーク型バントが大好きで、バントで勝つためにどうすればいいだろうかと考えて調整するといった努力はしている。けど、メタの変遷を読み取ってジャンド・青白・徴兵・ターボランド、などといった多彩な選択肢から最善をチョイスする、というトーナメントプレイヤーなら当たり前のことが自分にはできない。バントを捨てることができない。
そこら辺を悟ったことで、トーナメントプレイヤーとしてステップアップしていこうという向上心を失ってしまったのかもしれない。メタとは程遠い無名なカジュアルなデッキなんて大部分のプレイヤーから見れば何の価値も無い路傍の石ころかもしれないが、自分にとっては手塩にかけて育ててきた実の娘のようなかけがえの無い存在なんだ。勝った負けたで一喜一憂するのも、結局はそこに起因しているんだと思う。プロプレイヤーやそれを目指しているトーナメントプレイヤーとは、姿勢や思想が根本的に違う。
自分自身がそうであることには何ら問題はない。しかし日本のプレイヤーが自分と同じようにできる範囲でギャザを楽しむカジュアルプレイヤーだけになってしまったら、国内で競技としてのMTGが成立しなくなってしまう。それはとても惜しいことだ。あくまで外から眺める立場としては、プロプレイヤーのデッキは参考になるし試合を見ると興奮するし、彼らの書く記事は面白い。そういうものが衰退して身近なところから消えてしまうのは、一プレイヤーとして悲しいことだ。
自分のような若くもなく上手くもなく、ただ偏屈なだけのプレイヤーはさて置いて、若くて向上心のあるプレイヤーは是非プロを目指して国内のMTGを盛り上げていって欲しいと想っている。無責任で他力本願だと、承知の上での想いではあるが。
潜在的にプロになる素質のあるプレイヤーを惹きつけるためには、やはりプロというのは憧れの対象でなくてはならない。「いつか自分も彼らのようになるんだ」と思わせるような、トーナメントプレイヤーにとっての範であり理想でなくてはならないだろう。
今回のPTアムステルダムで日本人がほとんど入賞できなかったという事実それ自体は、実はさして問題ではない。それ以上に記事にから滲み出ている暗欝とした空気、それこそが問題なのだ。日本プロ勢のアイデア不足・調整不足・連携不足・リーダー不在、そういった問題をあげつらうのは良い。それら問題を解決するためにどうすればいいのか具体的な展望がまるで示されず、後ろ向きな後悔の念ばかりが伝わってくる。先ほど「同情することはあっても憧れることはない」と書いたのはまさにそこについてなのだ。
勝っているときは良い、特別なことをしなくても周りが彼らを称え、いくつかの武勇伝が生まれ、多くのプレイヤーがそこに憧れを抱くだろう。勝てなかったときどうするか、そこが非常に難しい。ここが良くなかった、ああすれば良かった、これが失敗だったと頭を抱え込んでいる姿を晒すことは、批判の対象にこそなれ憧れの対象になどなりはしない。愚痴など聞きたくないのだ。
無論あの記事はプロプレイヤー自身の声とは程遠いかもしれないし、愚痴っぽい印象を受けるのはライターの表現の仕方が悪かっただけなのかもしれない。だが少なくともその記事が公式サイトに堂々と掲載されている時点でライター個人の問題では済まされない。
プロプレイヤーが憧れの対象でいるためには勝つのが手っ取り早い方法だが、自身がその競技を楽しんでいることを示すことも重要なことだと思う。典型的な例はFCバルセロナに所属していた頃のロナウジーニョ。彼はピッチ上で、強豪相手であっても無邪気にボールと戯れる子供のように活き活きとプレイし、世界中のサッカー少年の憧れの的となった。もちろんそれはただ楽しんでいるだけではなく非凡な才能と努力に裏付けされたプレイであったが、同じようにMTGのプロプレイヤーにももっと楽しげに振る舞って欲しいものだ。ストイックな姿勢もそれはそれで必要かもしれないが、多くのギャラリーに囲まれて「ギャザってこんなに楽しいんだぜ」っていうのを伝えることができれば、「いつかああなりたい」と思うプレイヤーも大勢出てくるだろう。プロを志さないプレイヤーにとっても、その姿が共感を呼んでよりMTGにのめり込む切っ掛けになるかもしれない。
プロプレイヤーはプロであるという建前のために勝つ義務があるが、義務としてMTGをやっている姿にはおそらく誰も共感しない。多くのプレイヤーにとってMTGは楽しいことであり、プロは人一倍楽しんでいて欲しいのだ。MTGは成り上がる手段ではなく楽しむための目的、本音はそうであって欲しいのだ。
まあ取り留めもなくツラツラと書いてきたが結論を言うと、あんまり暗くならないで欲しい、そこに尽きる。プロにはボロ負けした後ニコニコしてて下さいとは思わないが、少なくとも彼らの近くにいて彼らの声を伝える立場にいる人たちは、反省の念ばかりを書き連ねるのではなく負けから得た収穫、今後の展望といったプラスの話題を無理やりにでも見つけて書きたてて欲しい、多少誇張でも構わないから。
「憧れの対象としてのプロプレイヤー」像を壊すようなことをしたら、国内の競技マジックはますます衰退するだろうから。
ところで、プロっていうのは凄いよねぇ。一般人が趣味でやるようなことのプロは特に。
俺なんか金払ってでもやりたいと思ってやってることなのに、逆にそれで金もらおうなんてそんな発想毛頭無いもん。
MTGをやって物質的に得することと言えば、せいぜい地元の大会で入賞してパックもらってウマーっていうくらい?でも別にそれで元が取れるわけじゃないし、ただ単に自分が好きなデッキで勝てれば嬉しいっていう方が圧倒的にでかい。精神面の効用だね。
だから自分にとってのMTGは生産ではなく消費、手段ではなく目的、まあ自分に限らず大部分のプレイヤーにとってはそうだろう。
翻ってプロの人たちは、この関係が逆転するのだろうか。MTGを目的ではなく金銭(と限定すると語弊がありそうだから、職業プレイヤーとしての地位や名誉とか)を得るための手段と捉えているのだろうか。
そもそも野球とかサッカーと違って、最初からプロプレイヤーになることを目指してMTGを始めたなんて人は皆無なんじゃなかろうか。みんな最初は面白そうだからとスターターなり構築済なりを手に取って、そのうち強いカードが欲しくなってシングルを買い始めて、近場の大会に出るようになって、っていう流れは万人共通じゃないのだろうか(MOから入った人も本質的には変わりないと思う)。
で、私事ながらその後自分は去年Finalsというものの存在を知り、近場の予選を何箇所か回って出場権を取って本戦に行った。
6月のGP仙台も、3BYEが欲しくて2カ月くらいトライアルに出まくったけど結局取れなくて、それでも0BYEで参戦した。
Finalsは話にならないくらいボロボロだったけど、GP初日は最終戦まで2敗ラインでワンチャン抜けの目があってヒャッハーしてた。
FinalsもGPも全国規模の大会で普段の地元草の根とは全然違う、独特な真剣勝負の場っていう雰囲気があった。そんな中で勝ったときはめちゃめちゃ嬉しかったし、負けたときはそれと同じだけ悔しかった。そしてそんな真剣勝負の場で自分が戦っていること自体に、言い様の無い充実感を覚えていた。ボロ負けしたFinalsも惜敗だったGPも、また来たいなと心から思った。
しかし、その先に「自分もプロプレイヤーになる」というヴィジョンは全く持って見いだせなかった。あれだけプロプレイヤーの間近にいて同じ空気を体感したにも関わらず、なお彼らは自分とは別の世界の住人に思えてならなかった。
何故だろう、きっとあの人たちも自分と同じような道をたどり、さらにその先へとステップアップしていったはずだろうに。
思うに、アマチュアとプロは一見地続きのようでどこかに絶対的な壁が存在するのではなかろうか。例えるなら、地上から見た空と宇宙は繋がっているように見えて成層圏に隔てられている。いくら飛行機の性能を高めたところでそこを超えることはできず、宇宙に飛び出すにはロケットという技術的な転換が必要となる。
元の話に当てはめるなら、いくらギャザが好きでギャザが上手くなってもそれだけではプロにはなれず、どこかの時点で先ほど書いたように手段と目的を「逆転」させることを迫られるのではないか。
自分はFinalsやGP本戦に参加したりその出場権やBYEを取るために各所を駆けずり回ったことで、その逆転を求められるのがどの時点なのか何となく理解できた気がする。だからこそ、プロというのは異世界の住人だということを実感もした。
まぁ金やら地位やらが欲しいというだけならもっと簡単にそれを得られる職業なんていくらでもあるわけで、わざわざカードゲームのプロになるなんていう回りくどいことをする必要は無い。
さっきも書いた通りプロだって最初は単なる趣味で始めた人がほとんどだろうし、プロになってからもMTGをやること自体を楽しみに感じていて当然だろう。けどそれとは別にプロの建前としては、勝ってプロポイントを得なければそもそもプロであり続けることはできないし、例の記事に出てきたような有名プレイヤーなら定期的に結果を出すことを半ば義務付けられているだろう。そこに「日本勢として」なんていうナショナリズム的な期待が加わって尋常ならざる重圧を感じていたに違いない。少なくとも、自分がその立場なら間違いなく感じる。
そういう状況で「日本勢として」結果が出せなくて、そこから生じた失望、憤慨、反省、焦燥等々が形を成したのがあの記事なんじゃなかろうか。「デッキビルダーが・・」とか「リーダーが・・」とか「コミュニティが・・」なんていうトピックに食いついてる人も結構多かったけど、自分から見れば十把一絡げに「プロの悩み」という風にしか見えなくて個々の問題を云々する気は起きない。
そういうプロの姿を見て「大変なんだなぁ」と同情することはあっても、「自分もプロになりたい」とは決して思えない。
アマチュアプレイヤーでも「上を向いている」プレイヤーにとって今回の日本勢不振は忌々しき問題だろう。一方自分のように「横を向いている」、つまりMTGを純粋な娯楽であったり仲間同士が集う口実として捉えているプレイヤーにとって、そんな問題は所詮雲の上の出来事でしかない。
自分個人としては、プロなんてものにはなれないしなりたいとも考えていない。今の生活ではMTGに費やすことができる資産も時間も限られている(時間の方がでかいな)。プレイングは下手糞で多少は上手くなりたいとも思うけど、そのために練習だとか調整をする時間が取れずにいっつも大会ぶっつけ。GP仙台ですらぶっつけw
それに何より、メタを読んで有利なデッキをチョイスする、ということが自分には絶対にできない。ラフィーク型バントが大好きで、バントで勝つためにどうすればいいだろうかと考えて調整するといった努力はしている。けど、メタの変遷を読み取ってジャンド・青白・徴兵・ターボランド、などといった多彩な選択肢から最善をチョイスする、というトーナメントプレイヤーなら当たり前のことが自分にはできない。バントを捨てることができない。
そこら辺を悟ったことで、トーナメントプレイヤーとしてステップアップしていこうという向上心を失ってしまったのかもしれない。メタとは程遠い無名なカジュアルなデッキなんて大部分のプレイヤーから見れば何の価値も無い路傍の石ころかもしれないが、自分にとっては手塩にかけて育ててきた実の娘のようなかけがえの無い存在なんだ。勝った負けたで一喜一憂するのも、結局はそこに起因しているんだと思う。プロプレイヤーやそれを目指しているトーナメントプレイヤーとは、姿勢や思想が根本的に違う。
自分自身がそうであることには何ら問題はない。しかし日本のプレイヤーが自分と同じようにできる範囲でギャザを楽しむカジュアルプレイヤーだけになってしまったら、国内で競技としてのMTGが成立しなくなってしまう。それはとても惜しいことだ。あくまで外から眺める立場としては、プロプレイヤーのデッキは参考になるし試合を見ると興奮するし、彼らの書く記事は面白い。そういうものが衰退して身近なところから消えてしまうのは、一プレイヤーとして悲しいことだ。
自分のような若くもなく上手くもなく、ただ偏屈なだけのプレイヤーはさて置いて、若くて向上心のあるプレイヤーは是非プロを目指して国内のMTGを盛り上げていって欲しいと想っている。無責任で他力本願だと、承知の上での想いではあるが。
潜在的にプロになる素質のあるプレイヤーを惹きつけるためには、やはりプロというのは憧れの対象でなくてはならない。「いつか自分も彼らのようになるんだ」と思わせるような、トーナメントプレイヤーにとっての範であり理想でなくてはならないだろう。
今回のPTアムステルダムで日本人がほとんど入賞できなかったという事実それ自体は、実はさして問題ではない。それ以上に記事にから滲み出ている暗欝とした空気、それこそが問題なのだ。日本プロ勢のアイデア不足・調整不足・連携不足・リーダー不在、そういった問題をあげつらうのは良い。それら問題を解決するためにどうすればいいのか具体的な展望がまるで示されず、後ろ向きな後悔の念ばかりが伝わってくる。先ほど「同情することはあっても憧れることはない」と書いたのはまさにそこについてなのだ。
勝っているときは良い、特別なことをしなくても周りが彼らを称え、いくつかの武勇伝が生まれ、多くのプレイヤーがそこに憧れを抱くだろう。勝てなかったときどうするか、そこが非常に難しい。ここが良くなかった、ああすれば良かった、これが失敗だったと頭を抱え込んでいる姿を晒すことは、批判の対象にこそなれ憧れの対象になどなりはしない。愚痴など聞きたくないのだ。
無論あの記事はプロプレイヤー自身の声とは程遠いかもしれないし、愚痴っぽい印象を受けるのはライターの表現の仕方が悪かっただけなのかもしれない。だが少なくともその記事が公式サイトに堂々と掲載されている時点でライター個人の問題では済まされない。
プロプレイヤーが憧れの対象でいるためには勝つのが手っ取り早い方法だが、自身がその競技を楽しんでいることを示すことも重要なことだと思う。典型的な例はFCバルセロナに所属していた頃のロナウジーニョ。彼はピッチ上で、強豪相手であっても無邪気にボールと戯れる子供のように活き活きとプレイし、世界中のサッカー少年の憧れの的となった。もちろんそれはただ楽しんでいるだけではなく非凡な才能と努力に裏付けされたプレイであったが、同じようにMTGのプロプレイヤーにももっと楽しげに振る舞って欲しいものだ。ストイックな姿勢もそれはそれで必要かもしれないが、多くのギャラリーに囲まれて「ギャザってこんなに楽しいんだぜ」っていうのを伝えることができれば、「いつかああなりたい」と思うプレイヤーも大勢出てくるだろう。プロを志さないプレイヤーにとっても、その姿が共感を呼んでよりMTGにのめり込む切っ掛けになるかもしれない。
プロプレイヤーはプロであるという建前のために勝つ義務があるが、義務としてMTGをやっている姿にはおそらく誰も共感しない。多くのプレイヤーにとってMTGは楽しいことであり、プロは人一倍楽しんでいて欲しいのだ。MTGは成り上がる手段ではなく楽しむための目的、本音はそうであって欲しいのだ。
まあ取り留めもなくツラツラと書いてきたが結論を言うと、あんまり暗くならないで欲しい、そこに尽きる。プロにはボロ負けした後ニコニコしてて下さいとは思わないが、少なくとも彼らの近くにいて彼らの声を伝える立場にいる人たちは、反省の念ばかりを書き連ねるのではなく負けから得た収穫、今後の展望といったプラスの話題を無理やりにでも見つけて書きたてて欲しい、多少誇張でも構わないから。
「憧れの対象としてのプロプレイヤー」像を壊すようなことをしたら、国内の競技マジックはますます衰退するだろうから。
コメント
まぁ言うてもバの人日本勢じゃなくてドイツ勢だもんねw
トップから初心者までマジックをエンジョイできるといいよね。
「IKKOに見えた」に見えた一瞬。
本文:さぁ?
で終わらせるつもりだったんだけどな実はww
きゃっ!不潔ね!!
五竜杯だったかの、初めて出た比較的大きな大会でちょっと顔の怖い某プロプレイヤーに台バンされてから大きな大会とプロプレイヤーが怖いです。
真剣にやってるからこそ負けて感情が爆発するのかもしれないですけど、そういう感情を自制することもプロに必要な技量の一つでしょう。
残念ながらその方はプロとして未熟だったように思えますね。
ぺろぺろしてない!ふしぎ!
自分も見習わないと。
思って止めました。
自分もnonkeさんと同じような体験をしたこともありますので、競技マジックで
上を目指そうというのなら、アマチュアプレイヤーから憧れるようなプレイングを
心がけてほしいと常々思っております。
えっ、ペロペロしないって!?
う、う〜ん……む、むぎにゃん?あ、あずにゃん?ペロペロー!!
>さいぱん
むしろやり場の無いまよいへの性欲をバントにぶつけることで、より強化されるのだ!!
そりゃ気は遣うさ〜気ぃちっちゃいビビりだもんw
人の顔色うかがって隙あらば攻撃、基本です!
でもまあなんつうか……照れるね。
>ガ0ーさん
かく言う自分もわりと感情を表に出しちゃうことが多いんで、気をつけてなくちゃいけないんですけどね。
事故とかで負けると理不尽な気持ちになりますけど、それで相手が勝手にキレるのが一番理不尽ですからね。
秘密部分が無ければカッコよく〆れたのにw
ナカーマ(´∀`)
〆の一言が無いとなんつうか、らしくないじゃん!
言いたいこと言って最後にちょっと自分を卑下してマイルドに仕上げるのは常套手段だしさw
よろしくです。リンクしときました。
いくらプレイヤーとしてはプロでも人間的には最低な人ですからね。
しっかりジャッジに警告を受けさせないとまた繰り返すだけで相手のためにもならないですよ。
ちょっと顔の怖い某プロプレイヤーが誰なのかは判りかねますが。
だけは絶対やらないと思ったんだけどなw
折角始めたんなら長続きしてくれよ!
>ななしさん
自分は幸いそこまで最低な奴とは当たったことないですけど、そうなったら迷わずジャッジコールしますね!
ただ自分も熱くなって喧嘩両成敗にされないように、気をつける必要はありますね。
リンクさせていただきました
拙い文章ですがお読み頂きありがとうございます。
僕の場合、MTG愛というよりバント愛ですかねw
日頃は下らないことばっかり書いてますが、よかったらこれからもよろしくお願いしますm(_ _)m
私は乗り越えられなくて、MTG熱がどんどん冷めていきました
自分にも勝てなくてもなかなか勝てない時期が何回かあって、違うデッキを組んで気を紛らわしたりして何とかMTG熱を保たせました。
二つの望みを実現させるのは、難しいですよね。
リンクさせていただきました。
勝つから楽しく、だからこそ負けて悔しいというプロの気持ちもわかる。
ただ、やはり上記の言葉の通り、負けても「楽しかった!!」と周りが思えるようであってほしいとは思う。
自分とは違うとわかっているからこそ、憧れの対象でいてほしいというか。
ただ、あの記事は、ある程度プロの生の声が聞こえた気がして、それはそれで貴重だったなーとも思った。
コメントありがとうございます!
「憧れであって欲しい」ってのも、当のプロ本人からすればハタ迷惑な話でしょうけどねw
でも若い子には目標が必要でしょうから、そういう役割も担ってることを忘れないで欲しいって言いたいつもりで書いたんですよ。
同じくコメントありがとうございます!
あの記事は本当にプロの意見を未加工に近い状態で載せたものなら貴重ですよね。プロも人並みに落ち込んで人並みに悩むわけですよ。
ただ最後の結論が言うに事欠いて「草の根の皆さん、協力して下らない」ってのはちょっとあんまりじゃないかと思ったんですよ。
情けないというか何と言うか…
そんなこと言う前にまず自力で英文サイトの翻訳でもしたら?って思いまして。
何と言うか、ダサい!