カメラ片手に気ままにお散歩する「ばんさんぽ」、第二回目は京都。
写真は以前のフォルダに追加しました。
https://goo.gl/photos/GBgsiPJHL5rE4x1W6
ちなみに京都といっても、かなーりマイナーなスポットのみになってしまいました結果的に・・・

以下レポです、別窓で写真を見ながら読めば雰囲気が伝わるかと。

7月5月10時、東西線東山駅からお散歩スタート。地上出口の真横にかかる白川橋から見る川辺が、早速風情ある。この川は古い水路のようで、川辺の石垣に階段があり、民家の敷地から降りていけるようになっている。たぶん昔の船着場で、船が町民の足だったことがうかがえる。

午前中の目的地は知恩院だったので、三条通りを曲がって神宮道へ。少し進むと左手に謎の空間を発見。開けた空間でこんもり盛り上がった芝生をピーナツの輪郭のような形で小道が囲んでいる。形から古墳かな?と思ったけど案内板も何もなく、「歴史的風土特別保存地区」と書かれた石杭が一本あるだけ。近隣の寺社の境内に繋がっているわけでもない。

もやもやしながら三条通りをまた少し行くと、立派な大木を発見。幹も太いがうねるように四方に伸びる根に脈動感があり、迫力満点!案内板を読むと浄土真宗の開祖・親鸞聖人が植えたとされる大クスノキで、ここは青蓮院門跡というお寺とのこと。大クスノキは計4本あるとのことで、残り3本も拝みに500円払って境内にGo。館内は、撮影禁止と書かれている場所(基本的に仏間)以外は常識の範囲でなら撮影OKとのこと。拝観者も多くなく、ゆったり落ち着いた雰囲気。受付から入ってすぐのところに華頂殿という畳部屋があり、三十六歌仙の額が取り囲むようにずらり。百人一首の世界だねぇ。さらに、縁側から見る日本庭園はまさしく絶景。これぞ京都!さらに進むと、明治天皇も休憩に使ったというやんごとなき方専用の床の間が。ふすまが全面金箔貼りで超豪華なんだけど、目がチカチカして落ち着かなさそう・・・と庶民は思う。お堂を出て庭園を進むと「植髪堂」なるお堂が。ハゲを救ってくれる菩薩様か!と思ったらそういうわけでもないらしい。由来は、親鸞聖人が仏門に入るにあたって剃髪したとき、その髪を母が集めて親鸞を模した張子の人形を作り、その頭に植えたという。で、その髪の毛が奉ってあるお堂とのこと。出家して修行をする幼少の親鸞を想う母の愛を感じさせる涙ぐましい逸話・・・なんだろうけど、髪の毛ですよね・・・。正直、ちょっと気持ち悪いと思ってしまった。

そんなこんなで境内をくまなく探索し写真を撮りまくっているうちに気がつけば12時過ぎ!午後行く予定の狸谷山不動院の閉館時間が16時なので時間がヤバイ!ということで、残念ながら知恩院はスルーして東山駅付近まで戻り昼食へ。青蓮院なんて全然知らなかったのにこんなに長居してしまうとは、これは思わぬ伏兵だった。あと青蓮院って親鸞聖人絡みのエピソードが多いから浄土真宗かと思ったら、寺自体は天台宗とのこと。お隣の知恩院は浄土宗だし、仏教の宗派間って意外とおおらかなのね。

お待ちかねのお昼は三昧洪庵のランチタイム限定、京おぞよ御膳。
http://www.sanmikouan.jp/lunch_cafe/
西京漬けの老舗が運営するカフェで、昼時の食事メニューはこの御膳一品のみ。15時になると御膳が終了して和風スイーツを頼める模様。お店に入ったら仲居さんから「いらっしゃいませ、ご新規さんですか?」と聞かれてビビッたわ!さすが京都。伝票にもしっかりご新規と書かれてしまった。
メインディッシュはもちろん西京焼きだけど、前菜のお重が予想以上に豪華豪華。旬ということ、いろんなハモ料理の小鉢が満載。白焼きは臭みがなく、箸で簡単に切れるほど柔らかい。お重を平らげたところで、メインの西京焼き登場。素材は銀ダラで、味噌の風味とお酒の甘みが染み込んでしっとりとした味わいに舌鼓。皮もパリっとして香ばしく脂が乗っていて、大変ご飯が進む。

ゴージャスな昼食を一しきり満喫したあとは、京阪から叡山線と乗り継いで一乗寺駅へ。午後の目的地は狸谷山不動院。その名の通り、参道・境内の両脇を埋め尽くすように何百体もの狸の信楽焼きや石像のある珍名所。駅を降りてから距離にすると1.5kmくらいで地図上では近く見えるけど、実際歩いてみると急な坂道ばっかりでキツイキツイ。途中、宮本武蔵と吉岡一門が決闘したという場所を発見。石碑にでっかく「宮本 吉岡 決闘之地」と書かれていて、隣に立派な松の木がある。一乗寺下り松、というらしい。バガボンドのファンだったら聖地巡礼だったのに、知らなくて残念。

下町商店街から住宅街を抜け、人気のない山道をひたすら登っていくと坂の途中に寺院らしきものを発見。自動車祈願のために車で入れる場所に建てた不動院の別殿とのこと。川崎大師みたいな感じやね。案内板に従ってさらに進むと、ついに参道入り口にたどり着く。噂通り大量の狸がお出迎え。その狸に混じって何故か阪神タイガースのレリーフがww聞けばここはスポーツ選手がよくお参りに来るそうで、タイガースはお得意さんなんだとか。

本堂まで続く階段は250段もあり、普通ならなんてことないけどここまで坂坂坂でヘトヘトのところにトドメの一撃を喰らった感じ。ただ道中もやはり狸だらけで、飽きることはない。キリのいい段数までいくと「100/250段 頑張れ!」的なプレートを持った狸に励まされる。可愛いんだけど、何か腹立つ。途中横道に、伏見稲荷を思わせる大量の鳥居が並ぶ場所を発見。そういえば、伏見稲荷はお稲荷さんの総本山、狐の神社。対してここは狸の寺か。しかしよく考えると、なぜ寺の中に神社の鳥居があるのか。七福神と狸の像が並んでたりもしたけど、これも神道だよね?この寺、いろいろ突っ込みどころ満載である。狸の中には、かなり古くから置かれているのか原型がわからないほどコケに覆われているものもあったりする。しかし割れたまま放置された像は一体もなかったので、ちゃんと管理はされているのだろう。こうしてコケに埋もれて土に還るのが、ここの狸たちの天寿の全うの仕方なんだろうか。本堂へ続く階段も残りわずか、というところに小さな滝がある。宮本武蔵が吉岡一門との決闘の前にこの滝に打たれたことから、武蔵乃滝とか修行の滝と呼ばれているそうな。この滝のご利益を求めて、勝負の世界に生きるスポーツ選手が参拝に来るんだろう。階段を上りきると、やっぱり例のプラカードを持った狸がお出迎え。本堂は清水寺のような、斜面に突き出したような佇まい。ちょうど住職が経を読んでいたところで、突っ込みどころ満載だった参道とは打って変わって厳かな空気に包まれている。しばしお経を聞いて雰囲気に浸り、下山。

雨上がりの日差しと湿気が少々しんどかったけど、写真もいっぱい撮れていい旅だった。
二条城とか清水寺みたいな修学旅行のコースになるところはきっと人がごったがえしているだろうけど、今回はマイナーなスポットだったので落ち着いて写真を撮ることができた。


しかしたった二箇所で丸々一日もかかったのだから、きっと京都の寺社仏閣を制覇しようとしたら十年はかかるんだろうな・・・。

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